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【し~なチャン便り 第60話】マタギスナイパーズ、「東京ゲームショウ」デビュー

皆さん、「マタギスナイパーズ」ってご存知ですか?

「マタギ」とは、秋田など東北地方の山間部に住み、代々狩猟を生業(なりわい)としてきた集団のこと。この「マタギ」の名を冠した「マタギスナイパーズ」、実は、秋田県を拠点に活動する『日本初』の本格的なシニアeスポーツチームです。

発足は昨年9月。
「プロプレイヤーを目指す」というあふれる思い、(ある意味で途方もなく?)大きな夢を持った65歳以上のシニア層が集まって誕生しました。

「孫にも一目置かれる存在」。それがマギスナイパーズのスローガンの一つ。平均年齢は約70歳。『Fortnite』『Apex Legends』『VALORANT』といったシュータータイトルを中心に日々、力を磨いています。

高齢者による、しかも「プロ」を目指すという、本格的なeスポーツチームは世界的に見ても数少ないということもあって、多くのメディアに取り上げられてきました。

そして、なんと!! 9月15日から4日間、千葉県・幕張メッセで行われた「東京ゲームショウ2022」で腕前?を披露する機会を得たんです。

マタギスナイパーズは、ゲーム関連企業・MSY(本社東京)から最新ゲーム機器の提供を受けるなど日ごろから大きなバックアップを受けてきました。今回の「東京ゲームショウ」デビューは、同社の招待で実現。メンバーの中には「東京ゲームショウってなんだべ」という声もありましたが…

当日、入場者でごったがえした東京ゲームショウの会場。
「GRAPHT(※競技シーンから純粋にゲームを楽しむ人まで、本気でゲームシーンに関わる人を応援するプロジェクト)」というロゴが記されたMSYの特設ステージに、マタギメンバーの一人、ゲームネーム「ママ」(68)が代表としてステージへ。壇上で、熱く「ゲーム愛」そして「秋田愛」を語ったのち、GRAPHT所属プロ・poemさんと「VALORANT」で対戦。あちらはプロとはいえ、たった一人、こちらは5人編成のチームで闘える、という変則ルールで行われましたから、「もしかしたら」という期待もあったんですが…

「VALORANT」というゲーム、簡単に言えば「攻撃側」「守備側」に分かれて相手を制圧するまで闘う競技。相手より早く「13ラウンド」を制した方が勝者です。本来は5人対5人で闘います。世界で今、最も旬で、競技人口も多く、熱いPCシューティングゲームです。
※興味のある方はネットなどで「VALORANT」で検索して、ご確認ください。かなり奥の深いゲームで一口では説明できないので…すみません※※

やはりトッププロだなぁ~見事な見せ場をいくつかつくりながら、poemさんは6対6のスコアから一挙に逆転。華麗なテクニックを見せつけてくれました。結果はプロ13対マタギ7で敗北。でもね、マタギスナイパーズのメンバーたち、「VALORANT」の練習を始めて2カ月くらいなんですよ、すごいでしょ。

「負けるわけにはいきません。ガチ(本気)でしたよ。アビリティ(各キャラの特殊能力)の使い方、立ち回り、チームプレーなど(平均70歳とは見えないほど?)うまい」(poemさん)。

対戦中は秋田市の「マタギ・トレーニングセンター」と中継され、リアルタイムでプロとゲーム談義も。「いゃぁ、面白かった。でも悔しいな」とメンバーたち。中継が終わった後も、すぐにPCに向かい、練習を再起動してました。

再び、ストイックに強さを求め、精進しようとする姿に、私も胸を熱くしました…まだまだ青春、やるなぁ、秋田のマタギスナイパーズ。
高齢化世界一の秋田で息を吐くマタギスナイパーズ、今後もご注目ください。