モルックの日本大会(モルック日本大会in秋田)が11月9日、10日の2日間、秋田市雄和の「あきたスカイドーム」で開かれ、参加者が日本一を目指して熱い戦いを繰り広げました。秋田ではもちろん初めて、そして東北でも初めてのモルック日本大会です。
同大会には全国から232チームが参加。この中で、「世界のカワノ」ことモルック世界チャンピオン河野靖信(かわの やすただ)選手が率いる「RATEL(ラーテル)」が最後まで「攻めの戦略」を突き通して優勝、秋田大会で日本一に輝きました。
「RATEL」決勝の相手は、和歌山大学の学生中心の「WAMö(ワモ)」という、若さいっぱいのチームでした。
決勝戦は3セット先取で行われました。「RATEL」は始めの一セットは「WAMö」に奪われたものの、さすがにベテランです。見せ場をつくります。じわじわと詰め寄って逆転、結局セット数3-1で力を見せつけました。「日本一の大会にふさわしい、高いレベルの決勝戦」。多くの観戦者からそんな声が聞こえてきました。
ところで、「RATEL」って意味、知ってます? ネットなどで調べていただければ分かりますが、ギネスブックによれば「世界一、”恐れ”を知らない世界最恐の動物」だそうです。アナグマに似て、ちょっと見には穏やかそうな外見ですが、闘えば「世界一」。まさに河野さんたちの戦いぶりがそうでした。
さて、この大会には秋田からも16のチームが参加しました。モルック協会によればモルック人気はうなぎのぼりで、日本国内で160万人もの愛好者がいるそうです。
これまで「モルックはシニアのスポーツ」なんてイメージを持っていました。でも全くの誤り、日本大会の会場に一歩踏み入れて、そのイメージは180度変転。私の印象ですが、20、30代のプレイヤーの姿が目立ち、そのプレースタイルはまさにアスリート。技術の高さはもちろん、戦略やチームプレーなど、モルック初心者としては本当に勉強になりました。
でも、われら秋田のシニア、「ALL-A」チームも、(気持ちでは)負けていませんでしたよ。全員が初心者、2、3ヵ月の経験しかありませんでしたが、「ビギナーズラック」という言葉では表せない…奇跡のショットが「ALL-A」チームに生まれました。
予選の初戦。相手は河野さんたち「RATEL」。「最恐のチーム」を相手にまさに「ドラマ」でした!!
それは…次回、たっぷりとご紹介します!!
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【モルックのルール】(日本モルック協会のウェブサイトより)
▽2チーム以上で対戦。順番に木の棒「モルック」を下から投げ、3.5メートル先に並べた木製の1~12のピン「スキットル」を倒す
▽複数のスキットルが倒れた場合は「倒れた本数=点数」、1本だけ倒れた場合は「倒れたスキットルに書かれた数字=点数」となる
▽先に合計得点を50点ちょうどにすれば勝利。50点を超えた場合は25点に減点される
▽スキットルは倒れた地点に再び立てるので、ゲームが進むにつれて広がる